ルージュ色の舞台で燦然と輝く宝石のように ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル

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ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル観てきました。舞台はもちろんのこと、帝劇入口やロビー全体も世界観が作り込まれていて、こういう一つ一つのこだわりが観劇する側としては開演までワクワクできて嬉しかった!
言うなればディズニーランド行く時に舞浜駅からBGMを聴きながらエントランス向かうにつれて高揚していく時の気持ちに近い。(伝わりますか)

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フロア内もこだわっててかわいかった

興奮冷めやらぬうちに感想書いておきます。

キャストについて

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望海サティーンと甲斐クリスチャンのペアで観劇。望海さんを生で観てみたいな〜と思って他キャストの希望も合わせつつこの組み合わせにしたんですが、望海サティーンがあまりにも美しくて…最高!!になりました。
宝塚時代に観てみたかった…もっと早く出会えてたら…みたいな気持ちになるくらい魅力的で。サティーンってダイヤモンドのように輝くスター性を持ち人々を魅了する役柄で、同時に茶目っ気や芯を通す強さも持ってる印象なんだけど、このあたりのバランスが望海さんはサティーンの個人的イメージにぴったりだった。(公式のインスタライブにもゲリラ参加してて、お茶目そうな方だなと思った)

甲斐翔真くんは春のRENTぶり。高身長なので望海さんとの身長差バランスがめちゃくちゃよい!彼は犬っぽい役柄似合うなと勝手に思ってるんだけど、幼くて真っ直ぐすぎるくらい真っ直ぐで恋の駆け引きとか得意じゃなさそうなクリスチャンに合ってたなと。(芳雄さんで観たらまた印象変わって面白そう)クールなサティーンがクリスチャンに出会うことで心がほぐれていく様子が愛おしかった。

伊礼デュークの高貴で執着心強めな役柄もクリスチャンとの対比になっててよかったな。伊礼さんの色気溢れる悪役もいいね…という発見。デュークは打算的ではあるけど、サティーンにいい暮らしを提供してあげたりと彼女のことを想う気持ちはあったんだろうな。ただそれが彼女にとっての幸せとは少し違ったというだけで…。

あと予想以上に好きだったのが中河内サンディアゴと藤森ニニのペアです。サンディアゴの情熱的なアプローチに対して当然でしょという態度をしててニニ好きだ…と思った。ダンスシーンの見応えもあって、この2人の魂はダンスで共鳴してるのかなと。あとハロプロ好きなので加賀楓さんのニニも観たい…

ストーリーについて

バズ・ラーマン監督の映画版を以前観た時も感じたけど、個人的にはロミジュリ系のストーリー自体はそこまで惹かれず(ラストで悲しみの方が強くなってしまうので…)
ただ、Your Songの歌詞にも出てくるようにHow wonderful life is while you're in the worldという人生が素晴らしいと思えるような他者と出会うことが軸でもあり。サティーン&クリスチャンの恋愛関係をはじめ、クリスチャン・トゥールーズ・サンディアゴの友情、サティーン&ニニのシスター関係を描いてるのはモンマントルの地で夢や希望を追いかけて出会った者たちという感じでよかった。

構成としてクリスチャンがストーリーテラーになっているのと、本当にムーラン・ルージュでショーを観てるような気持ちになるジドラーの語りかけもシームレスに物語に入り込める要素で好きだったな。

ナンバーについて

有名な洋楽を取り入れてる!というのは把握してましたが、この誰が聴いてもなんとなく知ってるというのは強いなと。話題になっていた日本語訳もそんなに違和感なく聴けました。(ここは私が疎い部分もあるかと思いますが…)ハイトーンかつスローテンポなChandelierは日本語だと歌いにくそうな印象だったけど。
個人的に好きなナンバーはこのあたりです。

  • Shut Up And Raise Your Glass

ティーンとクリスチャンが恋に落ちていく瞬間がアップテンポな曲調に合っててよかった。

  • Firework

センターでソロを歌い上げる望海サティーンが圧巻。ここで一気に心惹かれた。

  • Elephant Love Medley

元々好きなナンバーだったけど、1幕ラストにふさわしい洋楽盛りだくさんメドレー!

  • Backstage Romance

サンディアゴとニニのナンバー。ダンスがかっこいいのと後半の曲調がよい。

  • Crazy Rolling

こちらも後半の重唱が迫力あって好き。

  • More!More!More!

アンコールで盛り上がれて楽しかった(手拍子は複雑で難易度高めだった)

全体的に好きなナンバー多かったです。あとみなさん当たり前ですが歌唱力があるので見応えあった。

 

公式のインスタライブで製作側から1分単位での指導が入ってた話だったり、伊礼さんのツイートで歌稽古が始まるまで譜面も台本ももらってなかった話をされてたのを見ると、製作側が本当にこだわって作ったんだろうなと。
そしてそれをキャストやスタッフの方がしっかり体現してくれたことで、ムーラン・ルージュを全身で堪能できたなと思う。
日本初演をこのキャストで観劇できて大満足でした。